2012年10月14日日曜日

吸収合併の仕訳まとめ

吸収合併と一言で言っても、状況によって色々な仕訳が登場します。簿記1級的に吸収合併の仕訳についてまとめておきます。全部パーチェス法です。

■基本
例 A社はB社を吸収合併します。B社は諸資産1,000円、諸負債200円。B社を吸収合併するためにA社は株式を100株(時価12円)発行することになりました(B社株式100株と引き換え)。増加する株主資本の内半分を資本金に、もう半分を資本準備金とします。

まずはB社の諸資産と諸負債を計上します。


続いて増加する株主資本を計算し、のれんを算出します。

増加する株主資本:100株×12円=1,200円
のれん:1,200円-(諸資産1,000円-諸負債200円)=400円


そして最後に、資本金と資本準備金を計上して完了です。

資本金:1,200円÷2=600円
資本準備金:1,200円÷2=600円


■段階取得の場合
例 A社はB社を吸収合併します。B社は諸資産1,000円、諸負債200円。B社を吸収合併するためにA社は株式を100株(時価12円)発行することになりました(B社株式100株と引き換え)。増加する株主資本の内半分を資本金に、もう半分を資本準備金とします。実はA社はB社の株を10株(簿価10円)を取得済みでした。

まずは諸資産と諸負債、それと取得済みのB社株式を計上します。


続いて増加する株主資本を計算し、のれんを算出します。

増加する株主資本:(100株-10株)×12円=1,080円
のれん:(1,080円+B社株式100円)-(諸資産1,000円-諸負債200円)=380円


そして最後に、資本金と資本準備金を計上して完了です。

資本金:1,080円÷2=540円
資本準備金:1,080円÷2=540円


■自己株式を処分する場合
例 A社はB社を吸収合併します。B社は諸資産1,000円、諸負債200円。B社を吸収合併するためにA社は株式を100株(時価12円)発行することになりました(B社株式100株と引き換え)。増加する株主資本の内半分を資本金に、もう半分を資本準備金とします。その際、自己株式10株(簿価10円)を処分することとしました。

まずは諸資産と諸負債、それと自己株式を計上します。


続いて増加する株主資本を計算し、のれんを算出します。

増加する株主資本:100株×12円=1,200円
のれん:1,200円-(諸資産1,000円-諸負債200円)=400円


そして最後に、資本金と資本準備金を計上して完了です。増加する株主資本から、自己株式分を差し引いて計算します。

資本金:(1,200円-100円)÷2=550円
資本準備金:(1,200円-100円)÷2=550円


■合併交付金がある場合
例 A社はB社を吸収合併します。B社は諸資産1,000円、諸負債200円。B社を吸収合併するためにA社は株式を100株(時価12円)発行することになりました(B社株式100株と引き換え)。増加する株主資本の内半分を資本金に、もう半分を資本準備金とします。その際に合併交付金を100円支払うこととしました。

合併交付金というのは、端数を調整するために支払うお金のことです。会社を吸収する時に、消滅企業の株主に株を発行するのですが、合併比率の影響で余りが出てしまうことがあります。そういった端数を無くすために、端数部分は現金を支払うことで対応することがあります。それが合併交付金なのです。

まずは諸資産と諸負債、それと合併交付金として現金を計上します。


続いて増加する株主資本を計算し、のれんを算出します。

増加する株主資本:100株×12円=1,200円
のれん:1,200円-(諸資産1,000円-諸負債200円)+合併交付金=500円


そして最後に、資本金と資本準備金を計上して完了です。

資本金:1,200円÷2=600円
資本準備金:1,200円÷2=600円


どれも微妙な違いですが、その微妙なところで間違えぬよう注意したいところです。

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