2012年7月21日土曜日

46日目:日本一分かりやすい工程別総合原価計算

世界一だの宇宙一だの、最初はインパクトだけ狙ったタイトルでしたが、日本一を真面目に目指そうと思います。なのでもし分かりにくい点があればどしどしご指摘ください。

ではさっそく。今日は工程別原価計算の解説をしようと思います。工程というのはいわゆる作業工程のことで、複数回に分けて行うものです。例えば材料を切り取る工程、次は材料を組み合わせる工程、といった感じ。その工程ごとに原価を計算しましょうというのが工程別原価計算です。では例のごとく、シンプルな例を使って説明していきましょう。






まず、これが問題の全てです。ここから第2工程完成品の単位原価を導き出します。ところで工程別原価計算には大きく二つの手順が存在します。「累加法」と「非累加法」です。中でも非累加法の場合、「累加法の計算結果と一致する方法」と「通常の非累加法」の2種類に分かれます。今回はそのうちの「累加法の計算結果と一致する方法」を説明します。

最初に第1工程の原価計算を行います。この計算は基本的な原価計算と同じなので、それほど難しく考えないようにしましょう。第1工程で使われている材料はAのみ。それと加工費(1)の二つを確認します。
原価計算の条件は先入先出法を使うということでした。これはFIFO(First In First Out)と言って、要は先に買ったものを先に使いなさいよ、ということです。左側の材料Aを使った仕掛品原価について言うと、まず月初仕掛品の200個(10,000円)を完成品の原価とします。その上で完成品残りの200個と月末仕掛品200個の原価は当月投入分から按分してやるという手順になります。加工費も手順は同じです。加工費の仕掛品個数は( )内の進捗度を使って計算しています。





ではそろそろ山崎飲んで本気出しましょうか。第2工程では当月投入分として第1工程の完成品を利用します。こっからが工程別原価計算の累加法並びに非累加法をきっちり理解するところです。簡単に説明すると、累加法は第1工程の計算結果をまとめてしまうということです。そして非累加法ではまとめません。図にするとこういうことです。

第1工程で算出した完成品原価の合計54,000円を当月投入分として使用しているのが累加法。第1工程の計算結果をそのまま使ったのが非累加法です。累加法と非累加法の違いはこれだけです。原価計算の問題は色々な要素を含んでいるので混乱しがちですが、ここだけ注意していれば工程別原価計算はマスターしたも同然です。

ここではちゃんと先入先出法を使うことも忘れないようにしましょう。それから仕損品の処理は度外視法という指示でしたね。度外視法というのはその名の通り、仕損が出ても度外視、つまり無視してしまえってことです。仕損品の負担はそれ以外の部分で負わなければなりません。仕損品の発生は1/3の時点でした。それに対して月末仕掛品は2/5、完成品はもちろん1で1/3より後に来ます。これはつまり、仕損品が出た分の損失は月末仕掛品と完成品の両方に影響する、ということなのです。もし月末仕掛品の進捗度が1/4とかだったら仕損品よりも前なので、負担は負わないで済むということです。


あとは残りの材料B、材料C、加工費(2)を問題の指示に従って処理してやるだけです。材料Bの扱いですが、第2工程の始点から終点まで平均的に投入することとなっています。この場合、通常の加工費と全く同じ手順で処理すればOKです。なので以下は材料Bと加工費(2)の原価計算を提示しましょう。

さらに材料Cはもっと簡単に済みます。終点に投入したものなので、完成品原価としてだけ算出すれば良いのです。

これで全ての原価計算が終わりました。後は必要な数字を足していくだけです。ちょっとくどいかもですが、累加法と非累加法とで計算してみましょう。

■累加法■
20,800(前工程)+20,000(材料B)+10,000(材料C)+3,000(加工費(2))=53,800(総合原価)
53,800(総合原価)÷250(完成品数)=215.2(単位原価)


■非累加法■
15,000(材料A)+5,800(加工費(1))+20,000(材料B)+10,000(材料C)+3,000(加工費(2))=53,800(総合原価)
53,800(総合原価)÷250(完成品数)=215.2(単位原価)

これで完成品の単位原価が215.2円だということが判明しました。累加法と非累加法は教科書を真面目に読んでいると難しいのですが、肝のところは非常に単純です。足すか、足さないかのどちらか。万が一累加法で解くべきところを間違って非累加法で解いたとしても、十分後から修正が可能です。慌てて最初からやり直す必要はありません。

本日の勉強時間 4時間(目標超過 1時間) 
商業簿記・会計学 総勉強時間 109時間
工業簿記・原価計算 総勉強時間 65時間
合計勉強時間 174時間(目標未達 37時間)

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